「ひょっとしたら…」の時に知っておきたい、乳がんの初期症状・予防方法
ここでは、乳がんと喫煙・受動喫煙の関係を紹介いたします。喫煙自体が、体に良くないイメージが強いですが、発がんリスクも高まるのでしょうか。詳しく見てみましょう。
以下に当てはまる人は、発症リスクが高いといわれています。
多目的コホート研究が行った、2万人近くを対象としたアンケート結果によると、喫煙経験がある人は、喫煙をしたことのない人と比べると、乳がんの発症リスクが3.9倍に。さらに、受動喫煙でも2.6倍となりました。
しかし、影響が出たのは、閉経前の女性のみです。閉経後の女性に関しては、喫煙者と非喫煙者で比べてみて、発がんの割合は変わらず、喫煙と乳がん発症率の関係性は見られません。
結果、閉経前の女性は、喫煙により乳がんの発症リスクが高まるといえます。厚生労働省の発表「たばこ白書」 でも、喫煙と乳がんはレベル2(科学的証拠は、因果関係を示唆しているが十分ではない)と判断しており、喫煙と乳がんには因果関係があるといえるようです。
では、なぜ喫煙によって発がんリスクが高まるのでしょうか。理由としては、たばこには約70種類もの発がん物質が含まれているから。それらを喫煙により体内に取り込むと、血液を通して全身にいきわたります。もちろん胸部にもいきわたるわけで、乳腺に発がん物質が届いた結果、乳腺のDNAに損傷を与えることになり、発がんのはじまりとなりえるのです。
ですから、たばこは乳がんだけがリスクではありません。がん全体のリスク高めると考えてよいでしょう。
また、閉経前の女性に影響が出ているのは、たばこの影響はホルモンが活発的に動いている状況だと出やすいため。閉経後は女性ホルモンの分泌が弱まり、活性的だったホルモン活動も落ち着くので、たばこの影響が弱くなると考えられます。
喫煙をされている方にとっては厳しいお話ですが、必ずしも発症するとは限りません。心配な方は、いまからでも発症リスクを下げるために禁煙を始めることはできます。また、予防のためにも体の免疫力を高めるのも良いでしょう。
乳がんのリスクは多くの女性が抱えており、もし初期症状や兆候を感じたら、迷わず検診を受けるようにしましょう。定期的な検査をすることで、早期発見を心がけることも大切です。
そして、日ごろのセルフケアも心がけなくてはいけません。特に、30代をすぎると罹患率が飛躍的に向上してしまうため、注意が必要です。
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