「ひょっとしたら…」の時に知っておきたい、乳がんの初期症状・予防方法
乳がん検査を受けるうえで知っておくべきことについてまとめました。
マンモグラフィー検査を行ない、医師から「異常なし」と診断されても安心してはいけません。
マンモグラフィーとは、圧迫板で乳房をはさみ、薄く引き延ばして撮影する、乳房専用のレントゲン検査のこと。乳がんの検診として信頼性が高く、日本の指針では、乳がんの一次検診はマンモグラフィー(乳房X線検査)を行なうのが基本になっています。
しかし、マンモグラフィー検査だけで必ず乳がんが見つかるわけではありません。なぜなら、日本人女性は乳腺の密度が高い人が多く、乳腺が発達した乳房はがんが隠れて見つけにくくなるからです。
母乳を作る乳腺は、乳腺密度が高い順に高濃度→不均一高濃度→乳腺散在→脂肪性の4段階に分類されます。このうち、日本人女性は「高濃度」と「不均一高濃度」が約5~8割。マンモグラフィーでは、やわらかい脂肪は黒く、かたい乳腺は白く写るよう設定されており、腫瘍も白く写ってしまいます。乳腺が発達している乳房ほど白く見え、白いかげに隠れてがんを見つけにくくなるのです。
マンモグラフィーを受けたことで満足し、ほかの乳がん検査をパスしてしまいがちですが、上記の乳腺密度や他の診察方法についても医師に確認するようにしましょう。
乳がんが原因で34歳の若さで亡くなったある女性著名人は、人間ドックを受け、乳がんの疑いがあり再検査を受けたものの、その時には乳がんと判断されませんでした。しかし、8ヶ月後乳房のしこりを自覚し検査を受けたところ、乳がんが発覚。その頃には、がんはリンパ腺まで転移していたそうです。
検査を受けたにも関わらず、がんを発見することができず、帰らぬ人となってしまいました。検診の結果で気がかりなことがあれば、ためらわずに二次検査を受けるようにしてください。また、診察で「問題がない」と診断されたとしても、継続的な定期検診を続けるようにしましょう。また、がん予防のためには、日常のケアも欠かせません。食事内容や生活習慣にも気を配り、『免疫力』にも注意を払うようにしてください。
マンモグラフィー検査以外の乳がん検査の方法やそれぞれのメリット・デメリットなどについて詳しくまとめました。検査結果が気になる人は、ぜひ参考にしてください。
乳がんの触診は、乳頭の分泌物と仰向けに寝た状態で乳房の外側から内側へしこりの有無、脇の下のしこりを触診して検査する方法。しこりの有無を検査することができます。
超音波を体内に発信して、CT検査や、MRI検査ではわかりにくい様々な角度から内部を細かく映像化して検査する方法。検査時に痛みがなく、安全に検査することができます。
腫瘍の細胞を採取し、乳がんかどうかを確かめる検査。細い針を乳がんの疑いがある部分に刺して細胞を吸引する、もしくは乳頭からの分泌物を用いる方法があります。
専用の針を使用して組織を採取する二次検査です。マンモグラフィー検査後に行なう検査方法で、分泌液を採取し、色や成分から乳房の状態を診察します。1~2時間程度で検査結果を知れるのがメリットです。
がんの中でも乳がんは遺伝性が高いと言われています。自分自身の遺伝子もがんに関係しているのかどうかは気になるところ。その関係性を調べられるのが「遺伝子検査」です。
乳がんドックは、マンモグラフィ検査や乳腺超音波検査、触診などを組み合わせた、乳がん専門の検査メニュー。検査の内容は実施するクリニックごとに異なるので、事前に確認してから受けるのがおすすめです。
乳がんと診断されたら乳房でのがんの広がりや転移していないかどうかなどを調べる必要があります。その際に行なわれるのが、MRI検査とCT検査。MRI検査はがんの大きさや広がり具合を知ることができ、CT検査では乳房以外の場所に転移していないかどうかがチェックできます。
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