「ひょっとしたら…」の時に知っておきたい、乳がんの初期症状・予防方法

このしこりは乳がん?初期症状かもと不安な人の乳がん予防ガイド

心がけたい“乳がんのセルフケア”

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遺伝

乳がんは遺伝することがあります。すべての乳がんが遺伝するわけではありますが、遺伝が関わる乳がんだと診断されるのは乳がん患者全体の5~10%ほどです。乳がんに限らずがんを患ったことがある家族や身内がいる場合は、遺伝性のがんである可能性が高いと言われています。

遺伝するがん

BRCA1、BRCA2と呼ばれる遺伝子が変異している場合、乳がんを発症することが多いと言われています。母親から変異した遺伝子を受け継いだ女性は60%以上の確率で将来的に乳がんを発症する可能性があるので注意が必要。乳がんだけではなく、卵巣がんを発症しやすい傾向にあるのも特長です。

BRCA1、BRCA2の遺伝子を持つ男性の場合でも、少ない確率ですが乳がんになる確率が6%あります。しかし、変異した遺伝子を持っているからと言って、すべての人が乳がんやそれにともなうがんを発症するわけではありません。発症しないで天寿を全うする人もいます。

BRCA1、BRCA2遺伝子とは?

どちらもがんを抑制する遺伝子です。傷ついたDNAを修復して、細胞の遺伝物質を正常に戻す働きがあります。どちらかの遺伝子に変異や遺伝子の組み換えが起こると、DNAをうまく修復できず傷ついたまま。すると、細胞の変異が起こりやすくなりがん発症にも繋がってしまうのです。

BRCA1、BRCA2遺伝子の変異は乳がん・卵巣がんのほかにも、腹膜がん・すい臓がん・前立腺がんなどを引き起こす原因になります。遺伝子が変異しているかどうかを調べる遺伝子検査があるので、自分の細胞の状態を知ってがん予防に役立てましょう。

50%以上の確率で遺伝する

遺伝性の乳がんや卵巣がんなどが多い家系では、変異したBRCA1、BRCA2遺伝子が子どもに引き継がれる可能性は男女限らず50%以上です。しかし、子ども全員に遺伝するわけではなく、同じ家系でありながらも変異した遺伝子を持つ人・持たない人が出てきます。

男性に遺伝した場合、男性自身の乳がん・卵巣がん発症のリスクは低いですが、男性の子どもに受け継がれる可能性は50%です。両親のどちらか、あるいは両方ががん家系である場合は、乳がん検診を毎年受けるようにして、予防や対策をしていきましょう。

血縁関係が近いほど乳がんの発症リスクが高まる

親・子ども・姉妹に乳がんを発症した女性がいる場合、高い確率で自身も乳がんになりやすいという研究結果があります。身内に乳がん患者がいない女性の約2倍の高い確率です。

祖母・孫・おば・姪に乳がん患者がいた場合の発症率も1.5倍と高め。近い身内に乳がん発症者がいるほど、自分自身の乳がん発症の確率が高くなるといえます。しかし、遺伝に限らずがん発症には生活習慣の乱れや偏った食生活などが関わってきます。自分の生活を見直して、がん予防に役立てることが大切です。

遺伝子の状態を知る遺伝子検査とは

遺伝子検査では、BRCA1、BRCA2遺伝子の状態を知ることができます。血液や唾液からDNAを採取して遺伝子の状態を分析・調査。専門の検査機関で調査するため、結果がわかるまでに1ヶ月ほどかかります。

保険適用でないため、価格は少し高めです。遺伝子検査を受けるまでに、遺伝子カウンセリングを何度か重ねることもあります。簡単に受けられる検査とは言いにくいですが、BRCA1、BRCA2遺伝子の状態を知るには適した方法です。

がん家系の人や身内にがんになった人がいるなら、1度受けることを視野にいれてみるとよいかもしれません。自分の遺伝子の状態を知ることで、がんへの対策を講じることができるため、将来の乳がんリスクを減らすことができます。

遺伝子検査を受けるリスク

遺伝子検査による医学的なリスクはとても低いですが、検査結果を知ることで本人の気持ち・社会との関係・経済面・医学的な選択に影響を及ぼす可能性があります。

陽性の結果が出て、不安感に襲われ抑うつ状態になる人や憤りを感じる人、予防的手術を受ける・受けないで思い悩んでしまう人など、さまざまなケースが考えられます。

また、自分のがん発症リスクは低いが、家族の誰かの発症リスクが高くて罪の意識を感じる人もいます。「知らなければ良かった」と思う人がいるのも確かです。しかし、リスクは高くても必ずしもがんになるわけではありません。また、がんの発症する確率を知ることで予防ができます。

自分の身体を知ることは明るい未来に繋がる

ある海外セレブ女優は遺伝子検査を受けて、自分の遺伝子に異常があり将来乳がんを発症するかもしれないと知りました。

彼女の実の母親は50代の頃に卵巣がんで亡くなっています。また、祖母や叔母を乳がん・卵巣がんで亡くすという悲しい家族歴が…。母親や祖母、叔母の闘病生活を目の当たりにし、最後には家族を失ってしまうという哀しみの経験から、自分の子どもが同じような経験をしないよう、自分自身の両胸を乳がん予防のために切除しました。

女優であり女性でもある彼女が、乳房を切除するという選択は苦渋の決断であったでしょう。また、そのことを世間に発表したのもすごい勇気といえます。自分自身の身体の状態を知って、対策や予防を立てることは大切です。

がんに強い身体を作るために、免疫力を高めるサプリメントを飲む、生活習慣を見直して実行するなどの行動を起こしましょう。

「ひょっとしたら乳がんかも?」そんな不安がよぎったら…

乳がんのリスクは多くの女性が抱えており、もし初期症状や兆候を感じたら、迷わず検診を受けるようにしましょう。定期的な検査をすることで、早期発見を心がけることも大切です。

そして、日ごろのセルフケアも心がけなくてはいけません。特に、30代をすぎると罹患率が飛躍的に向上してしまうため、注意が必要です。

乳がんの遺伝に関する体験談

がん家系なだけに、もしかしたら

匿名(女性)

2年前、祖母の乳がんが発覚した時は、家族全員がこれからの事を真剣に考えました。

祖母の姉も子宮がんで亡くなっていたりと、がん家系なだけに、もしかしたら、と常に気にかけていたようですが、いざ自分の身に降りかかった時には相当ショックを受けていたようです。

本人の頑張りもそうですが、周りの支えはとても大事だと思います。

たった一人でケア出来るものではないと思います。

引用元:全てのがん種に関する体験談|がんになっても

その6年後に私ががんに

匿名(女性)

父が11年前に突然がんで亡くなりました。

私と弟2人はそれ以来、がんに対して敏感になったと思います。

その6年後に私ががんになったと分かった時、母や弟たちには入院・手術がはっきり決まるまでは言えませんでした。

後になって聞いた話ですが3人ともかなりショックだったようです。

特に下の弟はかなりまいっていたようで今も時々その頃の気持ちを口にします。

私としては父の血を一番強くひいているだろう私ががんになったのは必然だったのかと思っていて、そのことで弟たちががん検診に積極的になっているのは良かったと考えています。

今年の10月で満5年ですが、ホルモン治療はまだしばらく続きますし10年が過ぎても安心は出来ませんが頑張ろうと思います。

引用元:全てのがん種に関する体験談|がんになっても

私の祖母も母も同病だった

匿名(女性)

祖母、母、私と続いた乳がんを、全員が治癒したと胸を張って言えるように、私も頑張る。

娘が20歳になったら、乳がん検診を受けるようにすすめる。

遺伝体質を持つかもしれない娘に前向きに病気に立ち向かうところを見せたい。

44歳で発病し、入院手術を受けた。

同室の同病の人が、私の祖母も母も同病だったと話したら、「家族が治癒しているのだから、あなたもぜったい治癒する」と言ってくれた。

引用元:全てのがん種に関する体験談|がんになっても

もしかしたらいつか私もなるかもしれない

風間 沙織さん(女性)

私は企業で働くサラリーマンです。

毎年9月頃に従業員健康診断を受診しており、その時に乳がん検診も受けていました。

会社が契約している健診はマンモグラフィか超音波のいずれか一方を無料で受診できるというものです。

予約の際に選択ができるのですが、なんとなくマンモグラフィの方が詳しい検査のような気がして、これまでの20年弱の間、マンモグラフィばかり選んでいました。

2013年9月25日に例年にならってマンモグラフィ検査を受けました。

結果は“異常なし”。

「右に石灰化」と書かれていましたが、気にするものではないとの説明でした。

実は、母が25年ほど前に乳がんを罹患しており、もしかしたらいつか私もなるかもしれないという思いから、乳がん検査は毎年受けなければならないと思っていました。

そして、検査結果の「異常なし」の文字を見るたびに「今年もクリア!」と少しホッとしていたのです。

ですので、2013年の検査結果で「今年もクリア!」だったはずなのでした。

この検査から、5か月後の2014年2月21日、妹から唐突に「乳がんが見つかった、それも両方」とメールが来ました。

とてつもなく驚きました。

妹は、ここ何年も乳がん検診を受けていなかったそうです。

そのことにも驚きました。

驚き、心配もしましたが、母という乳がんの先輩がいましたので、悲観するといった気持ちはありませんでした。

母は、右乳房全摘、およびリンパ節廓清、その後、無治療で今もとても元気だからです。

引用元:マンモグラフィ検診異常なしで、乳がんが発見された日本女性の体験談 ~風間 沙織さんのケース~ | BCIN - NPO法人乳がん画像診断ネットワーク

デンスブレストで、 家族が乳がんだった私

Y.Tさん(女性)

3月に「マンモグラフィ異常なし」から、2ヶ月後の、5月には、ステージ2の乳がんの診断です。

私は強いショックを受けました。

私はデンスブレストであることをずっと知らなかった。

そこで過去4年間のマンモグラフィの詳細な報告書を取り寄せてみたところ、私は「高濃度乳房」(Extremely dense breast)であることが初めてわかりました。

しかし、このことは、今まで医師から一切説明されず、またマンモグラフィ以外のテストは一切勧められませんでした。

私の母も乳がんを患い、私は乳がんのハイリスクがあるにも関わらずです。

超音波で簡単に見つけられたがんが、マンモグラフィでは「異常なし」だったのです。

もし、今までも超音波検査を受けていれば、もう1年早くがんがみつかったかもしれません。

もっと早く見つかっていれば リンパ節に転移する前に処置できたかもしれません。

リンパ節に転移したということは、大きなリスクが体中に広がっているということです。

これから抗癌剤治療をしますが、抗癌剤をしても再発の確率は20~30%あります。

そして再発がんは、初めてのがんよりずっと強いのです。

デンスブレストで、 家族が乳がんだった私に、医師はマンモグラフィ以外の検査を薦めるべきではなかったか。

私のガンが リンパ腺に達するまで発見できなかったことは、医師が私に「デンスブレスト」であることを伝えなかったこと、超音波のテストをもっと早く薦めなかったことに原因があると思います。

引用元:マンモグラフィで正常と言われた2ヶ月後に浸潤性ガンと診断 | BCIN - NPO法人乳がん画像診断ネットワーク

がんへの不安はずっと心の片隅にあった

MAIKOさん(女性)

私の母は乳がん経験者。

がんへの不安はずっと心の片隅にあったので意識的にセルフチェックはしていたのです。

そろそろ乳がん検診にも行こうかな、そう思い始めた矢先に左の乳房の下に2センチ程度のポッコリとしたしこりを見つけました。

2008年の10月末のことです。

1週間後には病院で針生検・マンモグラフィー・エコー・触診の検査を受け、エコーと触診をした先生からは95%は大丈夫でしょうといわれ、ホッとしたのですが……。

一週間後に検査結果を聞きに行ったら、検査結果は想定外だったと切り出され「悪性ですね。

しこりは2センチの早期(ステージⅠ)ですが全摘をお薦めします」と突然の乳がん宣告。

全身が凍りついたようになり、先生の言葉も耳に入らなくなり、診察室を出てお会計を済ませた頃から突如、涙がわーっとこみ上げてきました。

モデルの仕事は続けられるの? モデルをやめることになったら、この先どうしよう。

私は死んでしまうの? 頭の中はどうしよう?どうしよう?のオンパレードです。

今思えば一番辛かった瞬間だと思います。

引用元:スペシャル インタビュー vol.5 MAIKOさん:エスティ ローダー グループ ピンクリボンキャンペーン

祖母も母も叔母も叔父も、がんでした

匿名(女性)

祖母も母も叔母も叔父も、がんでした。

「私にもその日は確実に来るだろう…」と覚悟していた「つもり」でした。

しかし、がんの告知が現実となった日、家族に心の動揺を悟られぬよう冷静を装いながら、実は何も考えられないパニック状態の私がいたのです。

告知され、何がなんだかわからない不安だらけの私を置いてけぼりに、治療はどんどん進められていきます。

手術前夜には、がんが怖くて怖くて、自分の明日も見えずに声を殺して泣きました。

術後、同じがん治療をしていた同室の人たちが「自分の気持ちも治療に追いつかない。

不安も何も解決してないよ」と話してくれて、「あぁ、私だけじゃない」と心が少し軽くなったことを覚えています。

引用元:がんピアサポーター(がん体験者の仲間)として自分にできること | がん情報みやぎ

遺伝のリスクも高そう

pumiyさん(女性)

右胸はステージ0で小規模だったけど、再発リスクを抑えるために左同様に全摘再建した。

のに、、、

まさかの再発

しかも、前回とは全く異なるトリプルネガティブ

その場合、遺伝のリスクも高そう。

次のいずれかにあてはまる場合は、遺伝カウンセリングが進められるそう

  • 若年性乳癌(目安:40際以下)
  • トリプルネガティヴ乳癌
  • 2個以上の原発性乳癌(私の場合両側)
  • 卵巣癌
  • 男性乳癌
  • 乳癌を発症したことがあり、かつ次にあてはまる血縁者がいる

 →50際以下で乳癌を発症

 →卵巣癌を発症

 →乳癌または膵癌を発症(二人以上)

のうち、上3つあてはまる

受けてみようと思う。

BRCAという遺伝子を持ってたら、その機能を正常化させる治療などもこれから出てくるとか。

間に合うかわかんないけど。

引用元:遺伝性乳癌、、、ではなかった | 第2子妊娠中に2度目の乳癌。ステージ0と1で両側全摘後に肝転移からのスタート。誕生した息子はダウンちゃん!人生いろいろ!

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