「ひょっとしたら…」の時に知っておきたい、乳がんの初期症状・予防方法

このしこりは乳がん?初期症状かもと不安な人の乳がん予防ガイド

心がけたい“乳がんのセルフケア”

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十分な睡眠をとる

乳がんを予防する方法の1つとされている「睡眠」について紹介しています。健康な体を維持して病気を予防してくれる眠りへのつき方やおすすめの睡眠法も3つ紹介しているのでぜひ参考にしてみてくださいね。

睡眠と免疫力の関係性

免疫力を上げるためにも睡眠を取り入れてみましょう。しっかりと睡眠が取れると免疫力が上がります。十分な睡眠をとることは病気の予防にも繋がるでしょう。

人間の体にはストレスを感じたり緊張してるときに働く交感神経と、リラックスしていたり寝ている時に身体の修復を行う副交感神経といった2つの自律神経が存在しています。このうち、免疫力を正常に作用させる役割を持つ副交感神経は、睡眠時に働く自律神経なのです。つまり、十分な睡眠が取れないと副交感神経が正常に働かないということ。

免疫力を高めて健康的に過ごすためにも睡眠について考えてみましょう。

睡眠と乳がんの関連性を追求するため、睡眠時間を6時間以下と7時間、8時間、8時間以上に分けて乳がんの相対危険度を調べるための研究も行われました。調査に関しては、宮城県の大崎保健所が管轄する14市町に居住している40~79歳の国民健康保険加入者の女性約2万8,000人に対して行われたそうです。

睡眠時間については過去1年の平均睡眠時間を見たとのこと。この調査では、睡眠時間が6時間以下だった場合に乳がんの相対危険度が有意に増加したのです。

ここからもわかる通り、睡眠時間が短くなってしまうと乳がんのリスクが高くなってしまうので、普段の睡眠状況や、睡眠時間について見直してみてはどうでしょうか。

参考:社会医学講座公衆衛生学分野 | 東北大学大学院医学系研究科:睡眠時間と乳がん罹患リスク:大崎国保コホート研究

おすすめの睡眠法

早い時間に寝るようにする

細胞の活性化に必要な成長ホルモンは午後10~午前2時の間に多く分泌されます。よって成長ホルモンが分泌されればされるほど、細胞の1つである免疫細胞の生成も活発に。また、成長ホルモンは寝ている間に多く分泌されるため、この時間に寝ている必要があります。もし午後10時までに眠れないなら、少し遅めの12時までには睡眠をとれる状態にしておくといいですよ。日をまたがずに眠ることだけでも免疫力は上がります。

以下の論文を確認してみると、慢性的に睡眠不足になっている方はノルアドレナリン神経系の活性が高く、免疫機能が低下しているとのこと。
ノルアドレナリンといえば、緊張しているときに働く交感神経なので、ここからも睡眠不足が交感神経のバランスを乱す原因になることがわかるでしょう。

更に睡眠時間が短くなるにつれてその影響は顕著になったとのことなので、睡眠時間が短くなればなるほど悪影響をもたらしてしまいます。それだけではありません。疲労感などの身体的症状の自覚も強めるともありました。
睡眠時間が少ないと疲れを感じますが、睡眠不足による疲れを実感している方は免疫力の低下も疑わなければなりません。できるだけしっかりと睡眠時間が取れるようにスケジュールを調整するなどの対策を取ってみてはどうでしょうか。

参考:岡村 尚昌 他:睡眠時間は主観的健康観及び精神神経免疫学的反応と関連する[PDF]

寝る前に食事を摂らない

お腹の中に食べ物が入っていると、寝ている間に消化されます。胃には血流がたくさんあるため、消化中は一時的に胃に血液が集中することに。脳に十分な血液が流れず酸欠状態になってしまうのです。副交感神経の働きが弱まり、眠りが浅くなることによって免疫力を下げてしまうほか、交感神経が活発化してしまうので寝る前の食事は避けましょう。

よく、食事を取った後は眠くなるといわれることもあり、実際に食べてすぐに寝てしまう方も多いはず。ですが、眠りの質を下げてしまう可能性があることを考えると、しばらくは起きていた方が良いでしょう。
眠って意識がなくなっているときは体全体を休められるのが理想的です。しかし、食べてすぐに寝てしまうと他の部位が休んでいても胃腸はせっせと働かなければなりません。こういった状態を避けるためにも、まずは普段何時頃に寝るのかから考えてみましょう。

その時間から逆算し、何時までに食べ終えればいいのか考えてみるのがおすすめです。食べてからすぐ寝ると脂肪の蓄積にも繋がります。肥満自体も健康に良いとはいえないものなので、肥満を防ぐためにも直後すぐに眠るのはやめておいた方が良いでしょう。

帰宅が遅くなってしまう場合はどこかのタイミングで軽い食事を済ませておき、帰ってきてからは重いものを食べないようにしてみてはどうでしょうか。

寝る前にアルコールを飲まない

アルコールは副交感神経の働きを高める効果が期待できます。しかし、寝る前に摂ってしまうと、アルコールを解毒するために肝臓が動いている状態に。よって、睡眠時に優位に働く副交感神経が正常に働かず、浅い睡眠になってしまうのです。どうしてもお酒を飲みたい場合は、寝る2時間前に飲むようにし、週に2日ほどは休肝日を作るようにしてください。

以下の論文では、アルコールが睡眠に与える影響について紹介されています。アルコール自体には入眠を促す働きがあるものの、肝臓によって3~4時間で代謝されたあとは中途覚醒に繋がってしまうとのこと。
この代謝活動が行われている間、体はアルコールを分解しようと一生懸命働いているわけなので、睡眠の質に影響することは簡単に想像できるでしょう。

ただ、お酒を飲むと寝つきが良くなると感じている方も多いはず。しかし、お酒を飲んですぐに眠れたものの、なぜか夜中に起きてしまう経験をしたことはないでしょうか。これが中途覚醒です。
それだけでなく、塾眠障害や早朝覚醒に繋がることもあります。これはアルコールの働きによって深い睡眠が取れる時間が減り、睡眠と覚醒のリズムに異常が生じるためです。お酒を飲むにしても寝る直前までだらだらと飲まないようにしましょう。

参考:内村 直尚:アルコール依存症に関連する睡眠障害[PDF]

寝る前にスマホなどを使わない

布団に入ってからスマホを見て、眠くなるまで時間をつぶしている方も多いでしょう。しかし、スマホからはブルーライトと呼ばれる睡眠を邪魔する光が出ていることが胃かの論文で紹介されています。

私たちの体の中には体内時計と呼ばれるものがありますが、体内時計が乱れると夜になっても眠くならず、睡眠の質も悪くなってしまうのです。
夜になるとメラトニンと呼ばれるホルモンが分泌されて眠気を感じやすくなるのですが、ブルーライトを浴びるとメラトニンの分泌が抑制され、眠気を感じにくくなります。

そのため、布団に入ってからも暗い部屋でスマホを見たりすれば、どんどん眠気が遠ざかってしまうわけです。寝る直前だけでなく、できれば夕方以降はたくさんのブルーライトを浴びずに過ごせるように心がけてみてはどうでしょうか。
スマホだけでなく、パソコンからもブルーライトが出ているので、夜になったらテレビやパソコン、スマホなどを見ずに、リラックスして暗めの部屋で過ごすのがおすすめです。

夕方以降はブルーライト系ではなく、青色の少ない光を浴びたほうがいいとされているので、暖色系の柔らかい電気の光の中で過ごしてみましょう。間接照明が寝室で人気なのはこういった理由も含まれています。

参考:一般社団法人 日本照明工業会 他:LED 照明の生体安全性について[PDF]

瞑想をする

寝る前にいろいろと考えてしまい、なかなか寝付けない…ということであれば、寝る前に瞑想を取り入れてみてはどうでしょうか。瞑想と聞くと何となく難しそうなイメージがあるかもしれませんが、実に簡単にできます。

そもそも瞑想とは何か?というと、意識がある状態で脳を休めること。脳をリラックスさせる働きがあり、集中力の増加にも繋がるのです。具体的なやり方は次の通り。

これだけです。脳をリラックスさせ、質の良い睡眠を目指しましょう。呼吸法といえばヨガの得意分野でもあるので、ヨガを取り入れてみるのもおすすめです。

軽く身体を動かす

夜に体を動かすと神経が興奮して眠れなくなってしまうので、昼間に適度な運動を行うことが大切です。昼間に運動すると睡眠と覚醒のリズムにメリハリを付けられるとのこと。 夜になってもなかなか眠気が訪れない場合、このメリハリがうまく付けられていない可能性があります。

それだけでなく、まだ起きる時間帯ではないのに早く目が冷めてしまう中途覚醒を防ぐことに繋がるので、ムリなく続けられる簡単な運動から始めてみましょう。適度な運動は睡眠を安定させる効果もあるので、眠りに付きやすくなるだけでなく、熟睡感をアップさせる働きもあります。

参考:(PDF)厚生労働省健康局:健康づくりのための睡眠指針 2014[PDF]

「ひょっとしたら乳がんかも?」そんな不安がよぎったら…

乳がんのリスクは多くの女性が抱えており、もし初期症状や兆候を感じたら、迷わず検診を受けるようにしましょう。定期的な検査をすることで、早期発見を心がけることも大切です。

そして、日ごろのセルフケアも心がけなくてはいけません。特に、30代を過ぎると罹患率が飛躍的に向上してしまうため、注意が必要です。

日々の食事でも免疫力を上げられる

毎日の生活の中でも免疫力をアップさせたいと思っているのであれば、食事に注目してみるのもおすすめです。

例えば、発酵食品を取り入れてみてはどうでしょうか。

ヨーグルトや納豆、味噌などの発酵食品は腸内環境を整えるのにも役立ってくれます。腸内細菌は身体の様々な免疫機能と関わっており、腸内細菌のバランスが乱れると疾患に繋がる可能性もあるのです。

疾患の中には、腸内の腸内細菌バランスである腸内フローラの改変をすることによって根本治療になるのでは?といった考えから研究が行われているものもあるほど。食生活の中では発酵食品を積極的に取り入れてみましょう。

それから、栄養素が豊富なものも取り入れたいですね。

タンパク質やビタミンを含んだにんにくや、体内でビタミンAに変わるβ‐カロテンを豊富に含んだ人参、ミネラルが豊富なレバーなど、栄養素が豊富な食材もおすすめ。バランスよく取り入れてみてください。

最後に、米ぬか多糖体もおすすめです。米ぬか多糖体とは、米ぬかとシイタケ菌を活性化させて作り出す物のことで、実際に研究によってその効果が明らかになっています。

例えば、化学療法の効果を高めたり、幹細胞やウイルス感染菌を攻撃する働きを持ったリンパ球であるNK細胞を活性化させてくれます。ただ、米ぬかとしいたけを取り入れれば良いのか?というとそうではないので、実際に取り入れようと思った場合には米ぬか多糖体が配合されたサプリメントを利用することになるでしょう。

こちらで詳しくご紹介しているので参考にしてみてください。

「米ぬか多糖体で免疫細胞をアップ【科学的根拠あり】」の詳細はこちら
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