「ひょっとしたら…」の時に知っておきたい、乳がんの初期症状・予防方法
ピルや閉経後の女性ホルモン補充療法など、対外から摂取する女性ホルモンが影響を及ぼす乳がんの発症について説明します。
乳がん細胞を増殖させる要因の1つとして「エストロゲン」の影響が挙げられます。エストロゲンとは約6~7割の乳がん細胞に含まれる「ホルモン受容体」を活性化させてしまう働きを持つ女性ホルモンの一種。エストロゲンの働きによって、乳がん細胞が増殖してしまうのです。
以下に当てはまる方は乳がんの発症リスクが高いとされています。自分に当てはまる項目がないか、チェックしていきましょう。
避妊や生理痛の緩和のために用いられるピル(経口避妊薬)には、乳がん細胞を活性化し増殖させるエストロゲンが含有されています。低用量ピルに含まれるエストロゲンの量は多くありません。しかし、54の研究を統合して分析したデータでは、ピル(経口避妊薬)の使用で乳がんの発症リスクが1.24倍に高まるとされています。
また、長期間ピル(経口避妊薬)を服用している女性や20歳以下で服用を開始している女性、また初産以前の服用期間が4年以上ある場合には、発症リスクが増加するという研究結果も。リスクの増加は服用を始めた直後から服用を中止して10年経過するまで続くとも言われています。(参考元:日本乳癌学会「乳癌診療ガイドライン」より)
エストロゲンと黄体ホルモンを併用する女性ホルモン補充療法をしている方は、乳がんの発症リスクが1.26倍高いという研究結果が出ています。また女性ホルモン補充療法をしていて乳がんを発症し方のうち、5年以上の継続治療を受けていた女性はリンパ節への転移率が1.78倍、死亡率が1.96倍にもなったそう。
その他の研究においても、乳がん発症率の増加は1.2~1.4倍ほどとされています。それほど高くないものの、長期間治療を継続している女性は特に注意してくださいね。(参考元:日本乳癌学会「乳癌診療ガイドライン」より)
ピルを服用している方、また閉経後に女性ホルモン補充療法をしている方すべてが乳がんを発症するわけではありません。しかし、他の女性に比べて発症率が高いとされているのも事実です。乳がん発症のリスクを下げるためには、免疫力を高めることが重要です。免疫力を高めるカギは食事の工夫や免疫細胞を活性化させる有効成分の摂取、適度な運動、十分な睡眠などが挙げられます。これらのポイントに注目して乳がんの発症を抑えましょう。
乳がんのリスクは多くの女性が抱えており、もし初期症状や兆候を感じたら、迷わず検診を受けるようにしましょう。定期的な検査をすることで、早期発見を心がけることも大切です。
そして、日ごろのセルフケアも心がけなくてはいけません。特に、30代をすぎると罹患率が飛躍的に向上してしまうため、注意が必要です。
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