「ひょっとしたら…」の時に知っておきたい、乳がんの初期症状・予防方法
乳がんの兆候として現れる乳房のくぼみ。こちらでは、乳房のくぼみと乳がんの関係性やセルフチェックの方法について紹介しています。
【記事監修】清水なほみ医師
ポートサイド女性総合クリニックビバリータ 院長
2001年広島大学医学部医学科卒業。広島大学附属病院産婦人科・ウィミンズウェルネス銀座クリニック・虎の門病院産婦人科など数多くの女性医療を経験し、2010年9月にビバリータを開業。(所属学会:日本産婦人科学会・日本性感染症学会・日本思春期学会・日本不妊カウンセリング学会)
※クリニックHP(http://www.vivalita.com/)
乳がんが皮膚表面の近くにできると皮膚が引っ張られてしまうので、えくぼのようにくぼむことがあります。乳管で発生した乳がんが、脂肪組織や乳腺を支えているクーパーじん帯と呼ばれるところにまで広がって、皮膚と癒着してしまうことが原因です。そのため、乳房のくぼみは、乳がんのサイン。ただし、乳房をぶつけてしまうと乳腺や脂肪組織がつぶれてしまうので、皮膚がくぼむことも少なくありません。その場合、1~2週間で自然にくぼみがなくなるようです。
くぼみを見つけるためには、鏡の前で左右の乳房を見比べましょう。その時に手を腰にあてる・腕を上げる・前かがみになるなど、さまざまなポーズをとって多方面から乳房の形状をチェック。光のあて方を工夫すると、チェックしやすくなりますよ。このように乳房の表面をじっくりと観察することが大切です。
セルフチェックを行なうタイミングは、月経が終わってから1週間以内が◎。その期間は乳房が柔らかなくなってセルフチェックしやすいので、異変があれば気づきやすいですよ。閉経している人も、月に1度の頻度で乳房の状態確認を習慣にしましょう。
乳房はホルモンバランスの影響を受けやすいので、状態が変わりやすい部位です。そのため、乳がんだけではなく、別の病気でくぼんでいる可能性もあります。セルフチェックでくぼみを発見した場合、しこりがあるかも知れないのでチェックしてみてください。
その時に違和感があれば、病院で診てもらいましょう。もし、病院の検査で異常が見つからなかった場合は、ホルモンバランスを整えるために食生活・生活習慣を改善してみるのもアリですね。乳がんだけではなく、病気にかからないように免疫力がアップする運動やサプリメントの服用など、予防対策に力を入れましょう。
乳がんのリスクは多くの女性が抱えており、もし初期症状や兆候を感じたら、迷わず検診を受けるようにしましょう。定期的な検査をすることで、早期発見を心がけることも大切です。
そして、日ごろのセルフケアも心がけなくてはいけません。特に、30代をすぎると罹患率が飛躍的に向上してしまうため、注意が必要です。
可知 康子さん(女性)
2008年6月のある日、母とケンカしたときに胸のあたりがピキッとなり、その2,3日後に突然、右乳房の上側がへこんでいたのに気が付きました。
その時に山田邦子さんがやっているTVで「胸がへこんでいたら乳がんだった」と言っていたのを思い出して、自分が勤めている総合病院で一応見てもらおうと思いました。
マンモグラフィーを受けたところ「すぐにエコー検査もやった方がいい」と言われ、エコー検査も受けました。
そこで、仲の良い先生から「可知さん、多分乳がんだと思うから穿刺しましょう」と言われ、運が良いのか悪いのかわからない状態でした。
組織を採取して検査した結果は予想通り乳がんでしたが、先生は「初期だと思うから治りますよ」と言ってくださったし、胃がんからも生き残ったため、なんとなく楽観的に考えていました。
ただ、乳房を切除しなければいけないのは少しショックでした。
M・Kさん(女性)
今回、私は乳ガンになりましたが、振り返ると不思議なことの連続で、筋書きのあるドラマが用意されていたように思えます。
そのドラマは平成20年1月から始まります。
熱はないのに水をかぶったように体が寒く、ストーブにあたったり、何度もお風呂に入ったりと、体を暖めるという日が2~3日続きました。
普通に食べているのに、最近5kgも痩せていることにも気づいて、なおおかしいと思いました。
そして、1月10日の夜、何気なく鏡に向かって両腕を挙げてみると、乳房の形が少しおかしいことに気づきました。
右側乳首の下あたりが窪んでいるように見え、自分で触ってみると、何かしこりのようなものを見つけました。
お友だちに乳ガンを患ったKさんがいらっしゃるので、電話を入れました。
Kさんは乳ガン手術の執刀件数が多くて有名な先生が市内の専門クリニックにいることを教えてくれて、私は早速次の日に受診しました。
予約をしないで行きましたので3時間ほど待った後、マンモグラフィー、エコー検査などを受けました。
検査の結果、右乳首の下に乳ガンがあると診断されました。
「良くないね、悪性だ」と。
その事実を先生から告げられた時は、ショックで頭の中が真っ白になりました。
hanaさん(女性)
私が乳がんを発見したのは自己検診で。
それまで1年に1回は必ず検診を受け、触診・エコーによる検査を受けていました。
が…結果は『乳腺のう胞疑いあり。
要経過観察』・・と。
全然!!経過観察なんてコト言ってる場合じゃ無かったのですけどね!!
超音波の技師さんは気付いていたと思う。
だけど読映の先生がミスっちゃった…と言う訳です。
乳首の下に出来ているしこり。
夜中だったけど、上半身着ている物を脱いで片手を頭の上にあげてみた。
窪んでる・・・
そうこれがえくぼ症。
これでも自己検診は欠かしていなかったのですよ。
要は世間一般の「乳がんの症状の常識」とやらを信じ過ぎて、自分も見落としていた…と言う事ですネ。
えくぼ症が出来るって事はそれなりに大きい。
一気に全身の血の気が引いた事を覚えています。
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