「ひょっとしたら…」の時に知っておきたい、乳がんの初期症状・予防方法
初経と閉経の年齢が影響する乳がんの発症について説明します。
女性ホルモンの一種である「エストロゲン」は乳がんの発症に影響を与えるものです。それは乳がん細胞が持つ「ホルモン受容体」に関係があります。
ホルモン受容体とは、エストロゲンと結びつくことで活性化する仕組みを持つたんぱく質のこと。乳がん細胞の約6~7割がこのホルモン受容体を含むとされており、エストロゲンと結びついて活性化することでがん細胞の分裂・増殖を促進させてしまうのです。
そのため、エストロゲンの分泌期間が長い方ほど影響を強く受けてしまい、乳がんの発症リスクが高いとされています。
以下に当てはまる方はエストロゲンに暴露されている期間が長く、乳がん発症リスクが高いと言われています。
日本で行われた研究を統合して調査した結果、初経年齢が13歳以下の女性の乳がん発症リスクを1とした場合、14~15歳の女性は0.96、16歳以上の場合は0.68と下がることが分かっています。また、海外の研究結果を統合調査すると、初経の年齢が1年早まるごとに乳がんの発症リスクが5%増加するという結果も出ているのです。(参考元:日本乳癌学会「乳癌診療ガイドライン」より)
生理中はエストロゲンの分泌量が増加するため、体内のエストロゲン濃度が高まります。初経年齢が早いほど生理の回数が多くなり、エストロゲンに暴露される期間が増加。そのため、乳がんの発症リスクが高いとされています。
海外の研究を統合して分析すると、閉経年齢が遅い人ほど乳がんの発症リスクが高いことが分かります。閉経年齢が1年遅れるごとに発症リスクは2.9%も増加するそうです。(参考元:日本乳癌学会「乳癌診療ガイドライン」より)
これも上記と同様に、高いエストロゲンに暴露される生理期間が長引くことにより、乳がんの発症リスクが高くなると考えられます。
初経年齢が早い方や閉経年齢が遅い方の全員が乳がんを発症するわけではありません。ただ、発症リスクが高いのも確かなこと。当てはまってしまって不安に思っている方は、乳がんの予防対策を行うと良いでしょう。乳がんの予防には免疫力を向上させるのが重要です。
免疫細胞の中にはがん細胞を攻撃して破壊する力を持った「NK細胞」があります。乳がんの発症リスクを軽減させるために、食事の工夫や生活習慣の改善、有効成分の摂取などで免疫力を高めていきましょう!
乳がんのリスクは多くの女性が抱えており、もし初期症状や兆候を感じたら、迷わず検診を受けるようにしましょう。定期的な検査をすることで、早期発見を心がけることも大切です。
そして、日ごろのセルフケアも心がけなくてはいけません。特に、30代をすぎると罹患率が飛躍的に向上してしまうため、注意が必要です。
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