「ひょっとしたら…」の時に知っておきたい、乳がんの初期症状・予防方法
乳がんの疾患率や生存率、死亡率に関するデータを集めてみました。年齢別の推移や他のがんとの比較をしているので、ぜひ参考にしてください。
女性が発症するがんの第1位になっている乳がん。発症する女性は年々増え続けおり、毎年約7万人が乳がんにかかっています。
年齢別にみると、30歳代後半から増えてきて、40歳代後半がピーク。50代になると疾患率は減少しますが、閉経後の60歳台前半で再び増え、70歳をすぎてもそれほど減りません。
また、稀なケースではありますが、20歳台でも乳がんを発症することがあります。乳がん検診は40歳以上に推奨されているため、若年層の場合は早期発見が難しく、病状が進んだ状態で発覚することが多いようです。
現在、日本人女性の11人に1人が発症すると言われている乳がん。「自分にはまだ関係ない!」と思わず30歳をすぎたら検診や予防を真剣に考えましょう。
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1993年から2008年までの調査によると、生存率は年々高まってきています。しこりの直径が2cm以下でリンパ節へ転移がないステージ1の生存率は99.9%。また、しこりの直径が2cm以下でわきの下のリンパ節へ転移している、しこりの直径が5cmより大きくリンパ節へ転移がないなどの状態であるステージ2でも90%を超えています。しこりの大きさに関係なくリンパ節に転移しているステージ3でも生存率は80.3%となっています。
ただし、ステージ4になると33%と大幅に低下。生存率の高い乳がんですが、実は全身へがん細胞が広がりやすいのも特徴。進行スピードが遅いものが多く、手術後5~10年に再発する人がいることも知られています。そのため、最初の治療から10年間は再発防止の治療を行ない、経過観察をすることが大切です。
病期 | 症例数(件) | 5年相対生存率(%) |
---|---|---|
1 | 7,029 | 99.9 |
2 | 6,923 | 95.4 |
3 | 1,710 | 80.3 |
4 | 699 | 33.0 |
全症例 | 16,466 | 93.0 |
引用元HP:全国がん(成人病)センター協議会の生存率共同調査(2016年2月集計)による
乳がんで亡くなる女性は2016年に14,000人を超え、35年前に比べて3倍以上になっています。30歳~64歳の女性では、乳がんが死亡原因のトップとなっているのが現状です。死亡率だけみると2016年は大腸がんが23,063人で最も高くなっており、乳がんの死亡率は肺・胃に続いて4番目に高くなっています。乳がんによる死亡率は年々増加傾向になっているため、定期的な検診と予防はしっかりと行うようにしましょう。
平成7 | |
---|---|
部位 | 死亡数 |
胃 | 18061 |
肝 | 8934 |
肺 | 12356 |
乳房 | 7763 |
子宮 | 4865 |
大腸 | 13962 |
平成17 | |
---|---|
部位 | 死亡数 |
胃 | 17668 |
肝 | 11065 |
肺 | 16874 |
乳房 | 10721 |
子宮 | 5381 |
大腸 | 18684 |
平成25 | |
---|---|
部位 | 死亡数 |
胃 | 16654 |
肝 | 10359 |
肺 | 20680 |
乳房 | 13148 |
子宮 | 6033 |
大腸 | 21846 |
平成26 | |
---|---|
部位 | 死亡数 |
胃 | 16420 |
肝 | 10335 |
肺 | 20891 |
乳房 | 13240 |
子宮 | 6429 |
大腸 | 22308 |
平成27 | |
---|---|
部位 | 死亡数 |
胃 | 15870 |
肝 | 9881 |
肺 | 21170 |
乳房 | 13584 |
子宮 | 6429 |
大腸 | 22881 |
平成28 | |
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部位 | 死亡数 |
胃 | 15673 |
肝 | 10015 |
肺 | 21405 |
乳房 | 14013 |
子宮 | 6344 |
大腸 | 23063 |
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